MTT15&新しい定期会員のアイディア
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MTT15&新しい定期会員のアイディア
サンフランシスコ交響楽団では、9月からの新シーズンに向けて、チケット・セールスの新しいアイディアが続々登場しています。
目玉はMTT15!
来シーズン最大の売りは、マイケル・ティルソン・トーマスが音楽監督になって15期目を記念したMTT15。
センターテラス席(ステージ後ろ)のチケットが、15ドルです。
あの演奏(ってどの演奏?という方は、CDでもDVDでもどうぞ)が15ドルで聴けるなんて、毎日行っちゃうよというくらいインパクトがあるし、遊び心があって楽しい。
*一部対象外のコンサートもあるようなので、チケット購入時にご確認ください。
セレクト8
次は定期会員サービス。セレクト8は、曜日も席のグレードもばらばらな好きなコンサートのチケットを8枚買うと(=シングルチケットを8枚買うのと全く同じ)、定期会員のメリット(定期会員割引価格、チケットを無料で交換できる権利、席のアップグレード券など)がつくというもの。
今まではシリーズが別で、混ぜて買うことができなかった招聘オーケストラやアーティストのコンサートも制限なく選べます。
“指定席を得る”ことをステータスとした元々の定期会員の発想を捨てたアイディア。
これには「こういうのを待っていた!」という声が上がり、さっそく新聞記事に。→こちら
4コンサート・パッケージ
こちらは、サンフランシスコ交響楽団には今までなかった4コンサートの定期会員(4回のパッケージが既にあるオーケストラは多い)。
好きなコンサートのチケットを4枚買うと、新譜の彼らのマーラー<千人の交響曲>のCDがおまけでつくというもの。
これは自主レーベルでCD制作しているからこそのおまけでしょう。
以上、この景気後退期で財布のヒモが固くなっているということもあり、芸術機関側も様々な知恵を絞って、あの手この手で購買意欲を刺激しているわけですが、一番注目すべき点は、ジリ貧になる前に先に自分たちからアクションを起こしているという姿勢だと思います。
(2009.8.9)
Tag: 経営