アメリカン・マヴェリックス・フェスティバルは気合入っている
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アメリカン・マヴェリックス・フェスティバルは気合入っている
サンフランシスコ交響楽団の創立100周年祝いのメイン・イベント、オール・アメリカ作品で構成される “アメリカン・マヴェリックス・フェスティバル” (American Mavericks Festival )の詳細が発表されました。
期間は3/8-30の約1か月。開催場所はサンフランシスコ(6プログラム9公演)、アンアーバー(=ミシガン大学、4プログラム4公演)、シカゴ(1プログラム1公演)、ニューヨーク(4プログラム4公演)の4つ。
私が彼らのウォッチングを始めて以来、最大級の気合が入ったイベントです。あまりに量がありすぎるので、詳しくはプレスリリースを直接読んだ方が良いと思いますが、ポイントを紹介します。
まずは、MTTによる「マヴェリックスとは何ぞや?」からどうぞ。
マルチメディア、教育、若者たちへの啓発
フェスティバルはマルチメディアを駆使し、他の教育機関や芸術機関とパートナーシップを組んで、マヴェリックスの作曲家に多面的にアプローチして、若者たちを啓発する構成になっています。とにかく内容はそれに尽きる。
教育イベント
ミルズ・カレッジ、サンフランシスコ音楽院、ミシガン大学、ニューヨーク地区の大学などとパートナーシップを組み、マスタークラスやレクチャー等を開催。
コンサート前後の関連イベントも様々に企画。デイビス・ホールでの展示もあり。クリエイティビティを考える3/17のアメリカン・オーケストラ・フォーラムには、MTT、ジョン・アダムズ、メイソン・ベイツらが登場。グーグルで新しい実験を行っている部署のマネジャーも参加する(後日ウェブでストリーミング視聴が可能な予定)。
WQXRがメディア・パートナー
WQXRが1か月にわたり、マヴェリックスの作曲家を取り上げる他、コンサート放送を行う。3/26にはMTTとのライブ・イベントも開催し放送する。
SFS Mediaの録音
既に録音済みのジョン・アダムズのCD(SACDハイブリッド)を3月13日に発売。曲は Harmonielehre と Short Ride in a Fast Machine の2曲。今回フェスティバルで取り上げるマヴェリックス作品もライブ録音し、SFS Mediaでリリース予定。SFS Mediaはしばらくはアメリカンだ。
100ドルのパスが出る!
すごいのはサンフランシスコ開催分につき、一人100ドルのパスが発売されること。このパス、何とデイビス・ホールでのフェスティバルのコンサートのチケットに何回でも替えられる上に、上記アダムズの新譜とKEEPING SCOREのコープランド編が付く。
いかにサンフランシスコ交響楽団が、マヴェリックス作品を本気で聴いてほしいと考えているかということがわかる。
ルールをぶち壊せ
私が涙が出るほどティルソン・トーマスとサンフランシスコ交響楽団らしいと思ったのは、学生たちに「我こそはマヴェリックたらん」という投稿を募るという点。イベント名も「ルールをぶち壊せ」。応募形態は音声、映像、写真など。
詳細は2/1発表予定。
アメリカン・マヴェリックス・フェスティバルのウェブサイト
フェスティバルの専用ウェブサイトも開設されました。ここに様々な情報がアップされる他、作曲家についてのリソースも提供されます。
ウェブサイトはこちら
詳しく知りたい方のために
詳しくは、
プレスリリース
ニューヨーク開催分については、1月中旬にカーネギー・ホールから別途詳細の発表あり(MTTが記者会見するのだと思う)。
(2012.1.7)