「復活」公演の初日にグラミー賞の受賞セレモニー
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「復活」公演の初日にグラミー賞の受賞セレモニー
サンフランシスコ交響楽団は、今週(3/11-14)マーラーの交響曲第2番「復活」を公演していますが、初日(11日)の演奏前に先のマーラー「千人の交響曲」のグラミー賞3部門の受賞セレモニーを行いました。
グラミー賞を主催するレコーディング・アカデミーからエグゼクティブ・ディレクターがサンフランシスコまでやって来て、サンフランシスコ市長も舞台に上がり、ティルソン・トーマスがトロフィーを受け取ったのだそう。
サンフランシスコ交響楽団は、ここまで皆にやって見せる。
私は、その根性たるや、と思いました。トロフィーなんて、発表の2日後くらいには彼らの手もとにあったでしょうから。
やはり、今日びオーケストラというのは、自然にまかせておくだけでは、例えどんなに演奏が優れていたとしても、それだけでは都市のシンボルになったり、皆の誇りになったりはしないのだと思います。
事あるごとに、喜びや誇りを皆とシェアする機会を設けては、「シンフォニー応援すべし」感を醸成していく必要がある。
また、税収不足からとかく芸術関係の予算削減に傾きがちな昨今、そうした動きを封じる牽制の意味もあるのだと思います。
とにかく彼らはだてに応援されてない、と思わせるニュースでした。
おまけ:「復活」の演奏について
ティルソン・トーマス&サンフランシスコ交響楽団が「復活」を取り上げるのは、2004年に録音したとき以来6年ぶりとのこと。初日の演奏は、詰め切れていないゆえに、ティルソン・トーマスが意図的にやろうとしていることが極端に浮く感じだった模様(サンフランシスコ・クロニクルのレビューを読んで、この状態のことを言っているのだろうと私は思った)。おそらく公演を重ねるうちに修正&出来上がってゆくのでしょう。「復活」は3/18からのアメリカ国内ツアーの曲目でもあるので、ぜひがんばってほしいです。
(2010.3.14)