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コンサートをより楽しんでもらうための工夫

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コンサートをより楽しんでもらうための工夫

サンフランシスコ交響楽団では、チケットを買ったお客さんが、そのコンサートをより楽しめるよう、次のような工夫をしています。

プレトーク

毎回、コンサートの1時間前に30分のプレトークがあります。担当は、音楽学などの専門家。

シンフォニーの発表では、毎晩1,000人集めているとあります。席が自由なのですが、私が行ったときは、一階席が7〜8割埋まっていました。

これには驚きます。日本でプレトークがあっても、席は半分も埋まっていない印象ですから。

内容も、解説やレクチャーではなく、聴くにあたってのヒントやアイディアを提示するものだというのは、前に書いたとおりです。

プレトークの効果は予想以上に大きいと思います。私が行ったとき、シェーンベルクの「キャバレーソング」だったのですが、歌詞がドイツ語だったにもかかわらず、1曲毎の歌とそのプレゼンテーションに非常に客席が沸いたのは、明らかにプレトークで、歌の内容に触れていたからだと思います。

ちなみにこのとき、プレトークでいろんなお話を既に聞いていたにもかかわらず、ティルソン・トーマス(MTT)はマイクを持って登場。さらに曲について語っていました。

プログラムのプレビュー

当日、会場で配布されるプログラムの演奏に関する部分(アーティストや曲について)を、コンサートの1週間前からウェブで見ることができます。

この時、試聴もできるようになっています。

これは、コンサートに行く気分を盛り上げ、また曲を知っておきたいというニーズにも対応しています。よく旅行会社が、テーマ性のあるツアーなどで、出かける前に申込者対象にセミナーを開いたりして、ツアーの前後も含めた体験を提供しているのと同じ発想です。

アフターコンサートの楽しみ

シンフォニーのサイトには、「prepare」というコーナーがあって、上記のプログラムもそこから見られるようになっているのですが、アフターコンサートについてもばっちりフォローしています。

ホール周辺のレストランについて、お店の名前・電話番号・場所・料理のジャンル・予約の要否が書いてあって、お店のサイトにリンクしてあるのです。

終わった後、どこで何を食べるかは重要です。私など、あのコンサートの時は、どこで何を食べたということがセットになっていて、音楽よりも食事の思い出が勝っていることもままあります。

シンフォニーのファンは、こうした細かいサービスの積み重ねから生まれるのでした。

(2007.2.28)

コンサート・コンシェルジェ

Tag: 経営

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