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グラインドボーン音楽祭に個人で行く方法

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グラインドボーン音楽祭に個人旅行で行く方法

インターネットで情報を探したときに、グラインドボーン音楽祭に個人で行く行き方を載せているサイトが見つからなかったので、今後行かれる方のために掲載します。

わが家は2007年に行きました(したがって情報は2007年当時のもの)。

ピクニックの庭

チケットの入手

グラインドボーン音楽祭のウェブサイトで買えます。

座席の指定はできず、カテゴリーの選択まで。

往きの交通手段

ロンドンのヴィクトリア駅から最寄駅(ルイス駅)までの電車が1時間に1〜2本出ています。所要時間は小一時間。電車の運行予定が変わることもあるので、ルート変更の可能性も視野に入れて、余裕をもった計画をおすすめします。

途中駅で車両の連結が二方向に分離するので、乗る時に方面を確認する必要があります。

駅から劇場までは、車で10分くらい。

劇場の送迎バスがあるのですが、開演1時間前くらいの1本だけなので、バスに乗る場合は、事前に事務局に時間を確認する必要があります。

早めに行って過ごしたい場合は、駅からタクシー(8ポンドくらい)。

劇場は田園の中に突然現れます。

お客さんは、車でやって来る人がほとんど。

タキシードにサングラス、軽い素材の帽子をかぶり、片手にアウトドア用の簡易椅子、もう片方にはクーラーバッグを手にして、高級車から歩いて登場するというのが、正しいグラインドボーンスタイル。

時間の過ごし方

食事は幕間の休憩時間(1時間半くらいある)に楽しみます。

開演前は皆早めに来て、庭をそぞろ歩いたり、軽く飲み物を飲んで、おしゃべりをしたりしています。

来ているお客さんのファッションを観察したりするのも楽しい。特に男性のおしゃれは要チェックです。70歳くらいで素敵な方がたくさんいます。

小さなスペースですが、その日の演目にちなんだ過去の上演資料を見ることができるようになっています。

名物のピクニック

ピクニックの庭は、柵で仕切られた向こうには羊がたくさん群れています。

カップルで来ている人が多いので、2人でピクニックしていても全然寂しい感じはありません。

車で来ている人が多いので、簡易な椅子とテーブルは持参している人がほとんどですが、料理と合わせて事務局に頼むこともできます(チケットを買うと案内が送られてくる)。

その場合は、ピクニックのセッティングまでやってもらえます。

レジャーシートで地面に座っている人たちも結構います(さすがに日本のスーパーで売っているような柄ではなく、タータンチェックです)。

持参している料理を観察すると、チーズ各種、スモークサーモン、ドライフルーツ、ナッツ、マリネ類、パンなど簡単なものが多い感じ。

ただしグラスがないとサマになりません。お庭にもシャンパンのコーナーがあるので、そこで買ってもOKです。

テーブルにはテーブルクロスを皆かけていました。本格的な家は、テーブルフラワーから蜀台まで持参。紙皿、紙コップの人はいません。自宅で使っているプレートとカトラリーをそのまま持ってきているようでした。

雨が降った場合は、劇場のホワイエに屋根があるので、そこに椅子とテーブルを並べるそうですが、スペースがあまりありません。

というわけで、うちは結局レストランで食事をする方を選びました。

レストラン

レストランはコース料理のお店が2軒、ビュッフェスタイルが1軒あります。

チケットを買うと、詳細なワインリストとメニュー(コースはプリフィクス)が送られてくるので、それを見て、事前にネットでオーダーします。

するとテーブルの番号を書いた紙を送ってくるので、当日それを持っていくと、テーブルに番号のカードが置いてあり、座るとすぐに料理が運ばれてくるという、合理的システム。

料理は前菜、メイン、デザートの3品。野菜が多くて軽めなので、その後おなかいっぱいで、オペラがどうでもよくなるということにはなりませんでした。

おいしかったです。特にラムがとても気に入りました。ラムはかたまりで焼くことと、火は早すぎるかなというくらいでやめるという点がポイントなのですね。

ちゃんと次の幕への時間を見計らって料理が出てきます。

ドレスコード

音楽祭の案内にはドレスコードが書いてあるので従います。ただし、ゆる〜い雰囲気で、リゾート風というかちょっと肩の力を抜いた感じが似合うと思いました。

ちょっと話がそれますが、ドレスアップで前から思っていたことがあるので、ここに書きます。

日本人でザルツブルグなどの海外の音楽祭に来ている女性の服装を見ると、日本のフォーマルウェアのお店でよく見る、淡色系のストレートラインのドレスに、シフォン素材のショールというスタイルがとても多い。

これはおすすめしません。

華奢な日本人がこのスタイルで、長身でバーンとした体型かつはっきりした色調のドレスを着ている外国人の中に入ると、沈んでしまう上に、何だか寂しげに見えるからです。

着物も着物なら何でもいいという訳ではありません。素材の質感によっては、荷物の量に見合った効果を発揮できません。日頃からの実力を蓄えることなしに、着物にトライすると危険です。

結局は自分のパーソナリティを磨くということに尽きると思いますが、海外のこうした場に行くと、女の美しさは50歳を過ぎないと出せないということに、気づかされます。男女ともに若造ではカッコ良くないのです。

若さ以外の価値を大量に目の当たりにするので、元気をもらうこと間違いなし。

劇場について

劇場は木がふんだんに使われていて、こぢんまりとしています。こうした空間でオペラを観るのは、とてもぜいたくな気分を味わえます。

オペラは、若手中心の歌手やオーケストラも健闘していますが、何と言っても演出のレベルが高いです。私が観たのは「ねじの回転」でしたが、とても楽しめました。

お客さんは、観慣れているような人たちばかりなので、マナーが良かったです。

帰りの交通手段&思わぬ事態!

終演後、劇場前から最寄駅までの送迎バスが出るので、それに乗れば、ロンドンに帰れます。

ただし、この「劇場前」というのがくせ者。車寄せがあるのですが、そこまでバスは来ないので、道路近くのバスの停車スポットに行かなければ乗れません。

うちは車寄せで待っていて、見事にバスに乗り遅れました。

ルイス駅からロンドンへ戻る終電車の時間は早いので、バスに乗り遅れると、そのルートでロンドンには戻れません。

周りは田園なので、タクシーは呼ばないと来ないし、呼んでも30分くらい待たされます。

さて、バスに乗り遅れた後どうなったか?

音楽祭事務局の方が親切に、指揮者用に呼んだタクシーに乗せてくれました。

ルイス駅から近くのリゾート地のブライトンまで行けと。そこからならロンドンへ行く電車があるかもしれないとのことでした。

ブライトンまでは電車で簡単に行けたのですが、その日は土曜日だったので、そこの終電も早かった。

仕方がないので、ブライトンで泊まろうと宿を探したのですが、英国屈指のリゾート地で夏休みの週末。当然のように宿はありませんでした。

結局ぷらぷらしたり(街は夜遊びしている若者でにぎわっていました)、ホテルのロビーで休んで、始発電車で帰ってきました(次の日、何にも予定を入れていなくて良かった)。

ブライトンはとても風光明媚らしいのですが、暗くて海だということしかわかりませんでした。。。

この街には高級ホテルがいくつもあるので、ブライトンに宿をとって、グラインドボーンに行くのもいいかもしれません。

この顛末には大爆笑、旅の最高の思い出になりましたが、一歩間違うと大喧嘩になっていたかもしれないので、パートナーが完璧主義の方は、くれぐれもバスの停車スポットには、お気をつけて!

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