ニュー・ワールド交響楽団の新しいコンサートホール
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ニュー・ワールド交響楽団の新しいコンサートホール
ニュー・ワールド交響楽団(ニュー・ワールド・シンフォニー)のコンサートホールの中をご紹介します。
設計はフランク・ゲーリー、音響は永田音響設計の豊田泰久氏が担当しました。
コンサート会場へのアプローチはこんな雰囲気
ボックスオフィス
(左側のテントはファンドレイジングのガラ用の仮設のもので、通常はない)
ホールの中
客席は最大で756席。少ない座席数でオーケストラを聴くのに適した空間にするため、ホールは高さをとっています(50フィート)。
全体のトーンであるブルーと白はマイアミ・ビーチのイメージから。
一番列が多いところでも13列なので、舞台が近い。客席は列ごとの傾斜が結構あります。イメージ的には、水族館のイルカ・ショーでも見るような感じで、ステージがある。客席に座って舞台を体験すると、こんな小さなホールでオーケストラを近くから聴けるなんて、なんてぜいたくなのだろうという気分になります。
左端のガラス張りはコントロール・ルーム。客席から見えるようにつくられています。
側面の木の壁には溝。この溝の幅は反射の効果を上げるためにランダムになっているそう。
街の中心にあるので、周りの喧騒をシャットアウトするよう、ホール内部の静けさを重視(NC15)。
サントリーホールでいうところのP席後ろに窓があり、自然光を入れることができる。
外から見るとこうなっています。
ホールは、ステージの大きさや客席数等レイアウトを変更することが可能。オーケストラ用に作られているが、ソロ・コンサートからダンス・パーティまで対応可。
照明は、シルク・ドゥ・ソレイユの方を呼んだそう。
5つの帆のようなデザイン。これが映像を映すスクリーンにもなります。映像自体は白い壁であればそのままスクリーンとして使えるそう。音響面の効果から表面に薄いコーティングがなされています。このスクリーンを全部使って流す映像は迫力があり、音と映像に大きく包まれているような感覚に陥ります。
この帆は、映像流さず白いままでもとても印象的。端っこの大きさの違うドット(水玉)の凹凸がワンポイントになっていて、ゲーリーのこだわりを感じさせます。
サテライト舞台(4つある)。ピアノも置ける。
ニュー・ワールド交響楽団は教育に使う時間が多いので、観客がいないときの音響も配慮されています。天井の反射板の他、一番外側の壁沿いにカーテンがいくつも下がっており、長さを変えることで調整できるようになっています。
(ホール内部の写真は、ニュー・ワールド・シンフォニー提供)
(2011.1.29)