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サンフランシスコ交響楽団のアジアツアー:上海その1

サンフランシスコ交響楽団のアジアツアー:上海その1

ティルソン・トーマスとサンフランシスコ交響楽団のアジアツアー2012。中国本土に移動し、上海公演の1日目。

東京公演のネタバレにならない範囲で、注目点や感想をアップしています。

 

2012年11月14日 上海東方芸術中心
【プログラム】
アダムズ:ショート・ライド・イン・ア・ファスト・マシーン
ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲(ユジャ・ワン)
ラフマニノフ:交響曲第2番

 

東方芸術中心

建物のライトアップは意外に地味。

浦東

ホールは浦東側(川をはさんで写真の側)にあります。今も新たな開発が続く地域で、とにかく空間が巨大。近くには上海科学館があり、こちらも非常に大きな建物。夕方は道路が渋滞するので、南京東路からはホールまで車だと45分もかかるそう。

  • ラフマニノフづくし
    今日のプログラムはラフマニノフづくしでした。ホールがワインヤード式で客席が舞台を取り囲み、台北よりも音楽ホールらしいつくりだったので、音を聴きやすかったです。オーケストラも演奏を重ねてきて、音楽がこなれてきた印象(でもラフマニノフが2曲だと、終わってみると音楽が通り過ぎていったような感じになります)。
  • 上海の聴衆
    ホールは9割くらい観客で埋まっていました。私は舞台正面の後ろの方のカテゴリー2列目のとても良い席だったのですが、席のランクは上から2番目でチケット価格は日本円で約16000円。日本とあまり変わらない。現地の人にとっては非常に高価だと思います。販売中の他の公演の価格を見ると、ラン・ラン独奏のマリンスキー管弦楽団(ゲルギエフ)はユジャ独奏のサンフランシスコ交響楽団よりもさらに高く、ムーティ/シカゴ響はまたさらに高い。

演奏中のマナーは予想していたよりずっと良かったです。演奏中にもの音を立てるような人もなく静か。ただ演奏前に写真撮影禁止の案内がしつこくあった(席のカテゴリー毎に、写真撮影禁止の電光掲示板を持った係員が巡回する他、壁にも電光掲示がされる。しかも演奏中に電光の文字が切り替わる)にもかかわらず、演奏中にフラッシュが何度も光っていました。私の隣の席の男性は、すっごく立派な一眼レフカメラを取り出して撮影。すごい。

  • 今日のMTT
    トーマスはごきげんそうでした。パガニーニが終わってユジャと手をつないで観客に挨拶するとき、ユジャのおじぎの仕方をまねして、同じ姿勢で同じタイミングでおじぎしていました。大ウケでしたが、オーケストラの人たちはぎっくり腰にならないかとヒヤヒヤだったそう。
  • ユジャ観察記
    ドレスは台北の2公演と違うもの。アンコールはMTTとの連弾でした(台北と同じ曲)。ドレスもアンコールも日によって違うので、東京でどうなるかはお楽しみです。
  • アンコール
    オーケストラのアンコール曲は、1曲目は台北でも演奏した中国のフォーク・ソングをアレンジしたもの。やはり旋律が現れると聴衆は反応していました。2曲目は某有名曲(ネタバレになるので曲名は書きません)を聴衆の手拍子つきで演奏。手拍子つきにするかどうかはその場の判断だそうで、台北では手拍子なしでした。香港では最初にやり方の説明をしてから演奏し、大成功だったとのことですが、今日は説明なしでトライしたところ、聴衆はMTTのやってほしい通りに手をたたけず(裏拍に入る)。私も入れませんでした。

アジアのコンサートは若い人が多く来ているので、活気があって希望があるような雰囲気です。聴衆の反応もよく、上海公演は好調なすべり出しでした。

(2012.11.15)

 

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